高齢者の身体機能の変化と行動特性(一般傾向)
| | 機能変化 | 行動特性 |
| 身体機能
|
関節や骨の萎縮、硬直、屈曲
(骨塩濃度や内分泌系機能の低下)
・身体寸法の縮小
・上肢・下肢の可動幅の縮小
・骨がもろくなる
・歯が弱くなる、欠歯
筋力の低下
・関節が曲がりにくい
・握力、脚力の低下
・持久力の低下
・咀嚼力(そしゃく:噛む力)の低下
運動神経の低下
・敏捷性の低下
・力加減や動作の速度が調節できない
皮膚の硬化、変化 |
・高所、狭所、側部、後部に手が届かない
・視野が狭くなる、視点が低くなる
・障害物を避けられない
・力点・支点が低くなる
・物が掴めない、握れない、つまめない
・重い物が持てない、持ち上がらない
・膝やつま先が上がらない、摺り足
・歩幅が狭くなる、歩行が遅くなる
・転びやすい、骨折しやすい
・しゃがめない、座れない、立てない
・少食、食べられない、消化できない
・疲れやすい、虚弱
・温度や痛みに対して鈍感
|
| 生理機能
|
中枢神経の加齢変化
・覚醒時間が長くなる
・短期記憶力の低下
・脳、脊髄機能の個人差が顕著化
自律神経の加齢変化
・腎機能の低下が顕著
消化機能の加齢変化
・嚥下反射の不調
・唾液分泌の低下
・代謝機能の低下
心肺機能の加齢変化
・肺活量の減少
内分泌系機能の加齢変化
・甲状腺ホルモンの減少
・性ホルモンの減少(特に女性)
・メラトニンの減少
|
・夜間覚醒、寝つきが悪い
・単純なもの忘れが多い
(思考力や判断力、長期的記憶力は維持)
・言語理解力や語彙力は個人差が拡大
(上昇する場合もある)
・誤嚥、便秘、排尿困難や頻尿、失禁
・食欲不振、栄養障害
・食中毒や薬の副作用が起きやすい
・酸欠に陥りやすい
・高血圧
・起立性低血圧(立ちくらみ)
・呼吸器系疾患(気管支炎や喘息など)
・女性の場合、骨粗鬆症になりやすい
・皮膚にシミ、斑点、睡眠障害
|
| 感覚機能
|
・平衡感覚の低下
・視力・色覚の低下
・聴力の低下
・臭覚の低下
・味覚の低下
・触覚の低下
・温感の低下
|
・転倒しやすい、姿勢が保持できない
・霞む、二重に見える、まぶしい
(老視や白内障が顕著)
・青系統と黄系統の色が識別しにくい
(→信号を見間違えることも)
・特に高音域が聞こえにくい
(→孤立感、情緒不安定)
・味覚低下により、食事に無関心になる
・臭覚低下により、異臭や汚臭に気付かない
(→ガス漏れ事故や汚物の放置など)
・触覚低下により、熱や痛みに気付かない
(→怪我、やけどに鈍感、処置手遅れに)
|
| 精神機能
|
中枢神経の加齢変化
・短期記憶力の低下
・脳、脊髄機能の個人差が顕著化
思考力、判断力の成熟
情緒不安定
・感情のコントロールが困難
・怒り、欲求不満、緊張、不安の拡大
・抑うつ状態になりやすい(特に女性)
環境適応力の低下
痴呆、行動障害
|
・夜間覚醒、寝つきが悪い
・単純なもの忘れが多い
(思考力や判断力、長期的記憶力は成熟)
・言語理解力や語彙力は個人差が拡大
(上昇する場合もある)
・懐古志向、変化を嫌う
・行動範囲の縮小
・依存性、孤立感の増加
・社会的事象への無関心
・興味が身近なものに集中する
・自然や生き物への関心が高まる
・痴呆→誇張、妄想、作話、抑うつ等
・行動障害→徘徊、大声、乱暴行為等
|